・実際の出題項目(主なもの筆者の独断です。)

 

「電験の全体像」に書いた下手な絵から解るように電気の「発生源から、その電気の消費に至る」までが、出題範囲となっています。

    具体的に各科目毎に過去の出題例の項目だけを示します。

また、繰り返しとなりますが、電験三種の過去問勉強は、下記のような項目の中でも、基本の知識で回答できる問題もありますので、

難問には、あまり時間をかけず後に回すなど基本を大切にする心構えが高得点を狙え、合格ラインに達する可能性が高くなります。

 

基本的問題は、「基本を大切にする」にも描きましたが、補足として、1科目90(法規科目60)なので、1門あたり4分から5分で回答

できるよう訓練も必要です。なんか、偉そうに書いてしまいましたが、自分の場合は、基本が大切であることを気づいたとき、基本問

題(過去問など)に納得がいくまで十分な時間を使いました。合格したい気持ちで、焦ることも時には必要なことですが、この焦りで、基本となる土台がもろくなってはいけませんので、ここについては、時間を使いました。

(基本的問題は4分から5分で回答を目指しましょう。次第に実力が付いてくると、自信につながります。)

 

下記の項目(内容)は一例ですが、一度の試験で、すべて出題されるのではなく、理論、機械は選択含め18問題、電力17問題、法規13

問題の範囲で出題されます。

 また、どの項目から出題されたとしても、基本をしっかり身に着けていれば、知識を集めて考えて、回答することができますので、

基本を大切に何度も反復して身に着けてください。

 

 

各科目ごとの項目を見ても、何か、多すぎでない?、思われますが、ほとんどが、芋づる的につながっているので、楽しみながら、進めていってほしいです。特に基本となる静電気から電磁気、直流回路、交流回路と順番に進めていくと理解しやすいと思います。

 

【理論科目】

・静電気(計算問題や文章選択)・・・電荷、クーロン力、電場(電界)、電位、電気力線

・電磁気(計算問題や文章選択)・・・電磁力、磁場、磁力線

・直流回路・・・直列回路、並列回路(電圧、電流、抵抗)

・交流回路・・・同上(三相回路、インピーダンス、リアクタンス)

・測定器原理(電圧、電流、電力)(計算問題や文章)

・過渡現象・・・電圧、電流の変化

・半導体素子(文章問題)

・半導体電子回路(計算問題や文章選択)

 

【電力科目】

・ダムの種類と特徴(文章選択)

・水力発電機構メリットデメリット(文章選択)

・水力発電の効率

・水力発電の送電出力など

・火力発電の特徴(文章選択)

・火力発電機構のメリットデメリット(文章選択)

・火力発電の熱効率

・火力発電の送電出力など

・火力発電の燃料

・火力発電の負荷率

・太陽光発電の特徴(文章選択)

・太陽光発電のメリットデメリット(文章選択)

・太陽光発電パネルの種類と各特徴(文章選択)

・コンバインドサイクル発電の特徴(文章選択)

・コンバインドサイクル発電のメリットデメリット(文章選択)

・コンバインドサイクル発電の効率

・原子力発電のメリットデメリット(文章選択)

・原子力の発熱量と出力換算

・地熱発電の特徴(文章選択)

・地熱発電のメリットデメリット(文章選択)

・送電方式の各特徴(文章選択)

・送電方式のメリットデメリット(文章選択)

・送電線の径間の「たるみ」と送電線の張力

・送電線の電圧降下(%Z、短絡比など算出)

・送電線の電圧上昇

・配電系統の電力損失の比較(文章選択)

・変圧器の定格遮断容量と並列変圧器の負荷分担

・各電力ケーブルの特徴(文章選択)

V結線を含むY結線Δ結線の各特徴(文章選択)

 

【機械科目】

・直流機(直流モーター)・・・各種の負荷電流や起電力

・直流機機の種類と各特徴(文章選択)

・誘導機(誘導モーター)・・・すべり、トルクの比例推移、銅損、一次側換算(変圧器と同じ)

・誘導機の種類と各特徴(文章選択)

・同期機(同期モーター)・・・電機子電流、界磁電流、力率改善

・同期機の種類と各特徴(文章選択)

・直流発電機

・同期発電機・・・電機子電流、界磁電流(鉄機械、銅機械)

・同期機の短絡比と同期インピーダンス

・変圧器(一次側換算、二次換算)

・単相単巻変圧器の特徴と名称(文章選択)

・単相単巻変圧器

・整流回路の種類と特徴(インバータなど)(文章選択)

・デジタル回路(AND,NADなど)

・伝達関数(フィードバック制御)

・電動機とはずみ車効果

・一次電池と二次電池の特徴(文章選択)

・電池内部の電気分解

・伝熱に関する熱回路(計算と文章選択)

・照明に関する各種特徴(文章選択)

・照明(照度計算、光度計算、輝度計算)

 

【法規科目】

電気設備技術基準と電気設備技術基準の解釈、電気事業法から主に出題されます。が、最近、電気工事士法も目立ってきました。電気

工事士試験に出題される基本的問題も出題されています。

 

法規科目は、全体で13問題ありますが、うち、5問から6問は電気設備技術技術基準とその解釈が占めているようです。

その他は、電気事業法、同施行規則、電気工事士法、実務的な単線結線図の穴埋めや各発電所の特徴に関することも出題されることが

過去にもありました。

また、計算問題は主にB問題が多く、「電力科目」と相互リンクしているようで、年度によって、電力科目の計算問題が少しアレンジ

て法規科目に出たりすることもありました。(同じ問題ではありませんが)

毎年、何が出題されるかは、筆者も予測がつかないため、過去問20年分位は、目を通しておいた方が、なんとなく、傾向が見えてきま

すので精神的にも安心です。ただし、

法改正もありますので、注意が必要です。代表例では、電気関係報告規則など出題されやすいので最新の情報を手に入れて置くことを

おすすめします。

インターネットで調べたり、有料講習会などに出席して最新の情報を確認する手もあります。

 

【全体を通して】

 実は、項目を記述し終わったとき、こんなに多いのかと自身、びっくりしましたが、自分自身でも全部を理解は厳しいです。しかし

出題問題数が18問と物理的に限られていること、この中から、基本問題と応用問題、超難関問題が出題されると考えると、基本問題や

応用問題を中心に勉強すれば、先が見えてきます。

 ただし、今年出たから来年出ない問題もありますが、それは「レアな出題問題」のことだと思っています。基本的な問題は、形を変

て毎年出題されていますので、過去問題を見てみると感覚が掴めると思います。